新体操W杯ソフィア大会レポート3

報告者:山﨑浩子

4月14日、W杯ソフィア大会最終日は、個人種目別決勝と団体種目別決勝が行われた。

<団体種目別決勝ボール5>
試技順1番は日本(フェアリージャパンPOLA)。
全体的には大きなミスもなく、落ち着いた演技であった。

D1(BD身体難度、ED交換、Sステップ)6.200
D3(C連係、Rリスク=手具を投げ上げ、2回転以上の転回を行ってキャッチ)9.300
D 15.500
E  7.750 計23.250

出場選手
杉本早裕吏
松原梨恵
熨斗谷さくら
鈴木歩佳
竹中七海

試技順2番はUSA。
キャッチの移動や両手キャッチなどが多いが、構成的に見やすいらしくD3の得点が高い。
D1 4.900
D3 10.400
D 15.300
E  6.350 計21.650

試技順3番はブルガリア。
前半はスムースに演技されていたが、Rで落下。大きく走って移動して取り戻した。その後も落下があり、移動キャッチも多くなった。
D1 5.700
D3 8.500
D 14.200
E  6.350 計21.050

試技順4番ウクライナ
出だしの連係でボールの投げがそれ、落下。
大きく走って取り戻した。
D1 6.000
D3 7.700
D 13.700
E  6.300 計20.000

試技順5番イタリア
連係で落下。他の連係でも、転回した選手が回り終わる前に手具が投げ上げられなければならないが、すでに回転を終えてから投げられるなど連係不成立箇所もあり、バタバタとした印象であった。
インクワイヤリが出され、
D1 5.500
D3 8.200→8.700
D 13.700→14.200
E  7.550 計21.250→21.750

試技順6番ベラルーシ。
移動キャッチは多いが、大きなミスはなく
D1 5.900
D3 9.800
D 15.700
E  7.900 計23.600

試技順7番フィンランド 大きなミスなし
D1 5.100
D3 8.600
D 13.700
E  6.250 計19.950

試技順ラストはロシア(ナショナルチームではない)
BDのバランスで崩れたが、大きなミスなし。
D1 5.200
D3 10.700
D  15.900
E  7.250 計23.150

結果、日本はベラルーシに次いで、2位。銀メダルを獲得した。

1位ベラルーシ 23.600
2位日本 23.250
3位ロシア 23.150
4位イタリア 21.750
5位USA 21.650
6位ブルガリア 21.050
7位ウクライナ 20.000
8位フィンランド 19.950

<種目別決勝フープ3&クラブ2>
試技順1番はドイツ
交換や連係で落下ともとれる不正確なキャッチがあった。
D1 5.900
D3 8.900
D 14.800
E  5.900 計20.700

試技順2番ロシア
大きなミスなし。動きも美しく、移動も少なかった。
D1 5.500
D3 8.900
D 14.400
E  7.500 計21.900

試技順3番フィンランド
連係で大きく移動。落下はなし。
D1 4.800
D3 9.100
D 13.900
E  6.400 計20.300

試技順4番ブルガリア
Rの投げが真上気味に上がってしまい、Rは2回転以上の転回をしなければならないが、1回転で若干転びながらのようにも見えるキャッチとなってしまった。 後半は落ち着いた。
D1 5.900
D3 10.000
D 15.900
E  8.150 計24.050

試技順5番ベラルーシ
中盤の連係で、一人の選手がフープの中を越えられず、連係不成立。パンシェバランスもぐらつき、大きな移動キャッチもあった。
D1 5.500
D3 8.500
D 14.000
E  6.600 計20.600

試技順6番に日本
投げの移動はあるが、移動しながらのキャッチをできるだけ動きに見せるようにという努力が見える。
落下はなく、
D1 6.000
D3 9.800
D 15.800
E  7.800 計23.600

出場選手
杉本早裕吏
松原梨恵
熨斗谷さくら
鈴木歩佳
横田葵子

試技順7番ウクライナ
前日は終盤に場外する大きなミスが出たが、それでも今日も果敢に攻め、ボレロを踊り切った。
D1 6.100
D3 9.800
D 15.900
E  8.200 計24.100

試技順ラストはイタリア
連係で移動。
フェッテバランスが崩れ、落下にも見える箇所もあった。
D1 5.700
D3 9.000
D 14.700
E  7.900 計22.600

結果
1位ウクライナ 24.100
2位ブルガリア 24.050
3位日本 23.600
4位イタリア 22.600
5位ロシア 21.900
6位ドイツ 20.700
7位ベラルーシ 20.600
8位フィンランド 20.300

日本はボールで銀メダル、フープ&クラブで銅メダルを獲得し、団体総合の銅メダルと合わせて3つのメダルを獲得した。
種目別は両種目とも落下がなく、手堅さで得たメダルと言える。
D1の得点は6点台に乗せており問題はないが、D3においては引き続き改善が必要である。
各国ともまだミスは出ているが、世界選手権に向けて安定してきた時に、このままでは勝てない。
W杯シリーズを終えたら、構成点の上乗せを考えていかなければならないだろう。

<個人種目別決勝>
フープとクラブはイスラエルのASHRAMが制した。
どうしても技の羅列に見えてしまうが、AD(加点対象となる手具操作)を行う際の準備動作がまったくなく次々に行うので、短時間に数多くのADを組み込める。
D3(AD、R)の得点は、いずれも7点台に乗せた。特にフープはD3 7.900と高得点。
フープ21.200 クラブ20.900

ボールの1位はロシアのSELEZNEVA。
転回しながらのキャッチで落下にも見えたが、全体的には身体能力の高さを見せた。
D3は7.300。計20.700

リボンはロシアのSOLDATOVAがなんとか金メダルを手にした。
MGキック系のローテーションで、動脚の揺れがあったが、大きなミスはなかった。
19.700
SOLDATOVAはボール以外は落下ミスはしていない。それでも勝てない理由は、ダイナミックではあるが、身体のこなしがASHRAMほど素早くないため、D3の数で劣る印象である。

個人総合時のリボンですばらしい演技を見せたウクライナのNIKOLCHNKOは、ADの終末に体にリボンが絡むシーンが幾度かあったが、
D1(BD、S)1.000
D3(AD、R)2.700
D 3.700
E 8.000 計11.700
という信じられない点数が出た。
どうも早い段階でリボンに結び目ができていたようで、結び目ができるとR以外はカウントされないため、この点数となった。
遠目ではリボンの軌跡もさほど乱れず、結び目の影響がほとんど出ていなかったが、ルールによるとこうなってしまうため、結び目に関してはすぐにほどかなければならない。
しかし以前、別のトップ選手が同じようにわかるかわからないような結び目(いわゆる堅結び)を作ったことがあった。(遠目では分かった)
その時には審判員は気づかなかったようで、それほど得点に影響はなかった。
同じような結び目でも、気づかれたときと気づかれないときの得点差が激しく、少し違和感が残った。

4種目を通じて、個人総合の時と比較すると点数が落ち着いている感じであった。
BDの際の手具操作、ADの際の手具の投げの高さ等で厳しく採点されたようである。
今後はますます採点が厳しくなると考え、ルール通り、しっかりと実施していく必要があるだろう。

次のW杯はタシケント大会。
日本からは皆川夏穂、喜田純鈴が出場する。
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