第72回全日本新体操男子レポート①

報告者:男子新体操委員会

10月18日から20日まで千葉ポートアリーナにて開催された「第72回全日本新体操選手権大会」が終了した。

18日、19日に行われた男子個人総合予選の結果により本年度の全日本チャンピオンが決定した。

今回の注目選手は8月に開催された「第71回全日本学生新体操選手権大会」を完全優勝した安藤梨友選手(青森大学3年)を中心に同大会2位の城市拓人選手(青森大学3年)、東日本インカレ2連覇の川東拓斗選手(国士舘大学4年)や黄金世代と呼ばれ今大会参加40名のうち11名が参加している大学3年生世代の精鋭達がどのように戦いを挑むかが注目された。

【個人予選1日目】
大会初日の18日にはスティック、リングの2種目が行われた。

初日トップに立ったのは安藤梨友選手であった。
1種目目のスティックでは長年踊り慣れてきた演技構成を淀みなく完璧に演技し18.300の高得点をたたき出し順調なスタートを切った。安藤選手の特徴は類まれなるタンブリング能力であるが、近年ではそのタンブリング力を生かし他の選手が真似できないような技術にも挑戦している。また、表現力にも磨きがかかり、何度となく見ているスティックの演技でも見飽きることのない新鮮な雰囲気を与えてくれた。
続くリングの演技でもオリジナリティーの高い内容をほぼ完璧に演じ切り18.150の高得点でAB班終了時にトップに立った。

安藤選手に0.05差で2位につけたのはCD班で登場した川東拓斗選手であった。
昨年度の全日本選手権でも個人総合2位、本年度の東インカレでは2連覇を果たしている川東選手は、武器である徒手能力を存分に生かした演技を持ち味としている。最初の種目となったスティックでは静かなメロディーに合わせ、力強くも伸びやかな演技を披露し、安藤選手に迫る18.225をマークした。
続くリングではスティックの曲調とはがらりと変わった激しい曲調で力強く迫力のある演技を披露し、この種目の最高得点となる18.175をマークし2種目合計で安藤と0.05点差の2位で初日を折り返した。

3位には安藤選手と同級生の堀孝輔選手(同志社大学3年)が入った。堀選手の特徴は長い手足を生かしたスピード感のある演技と他の選手には真似できない高い技術力が魅力の選手である。スティック、リングともに危なげのない演技で3位の好位置で初日を終えた。

前半種目を終え全体的にミスの少ない印象であり、さすが各予選を勝ち抜いてきた全国クラスの選手たちが集った大会であると実感した。

大会情報・報告