第39回世界新体操選手権大会レポート4

報告者:新体操強化本部長 村田由香里

大会5日目 団体種目別決勝
(大会4日目は、個人総合決勝が行われた。)

日本はフープ5に出場。
連日の公式練習、試合が続く状況において、体力と精神力が試される一日となる。
団体総合において、ほぼ完璧に近い形で実施出来ていただけに、選手たち自身もメダルをとりに行く気持ちが強く疲労を感じさせない調整を行い本番に臨んだ。
今大会1番の盛り上がりを感じる歓声の中で強い思いが少しずつ力みに変わり、徐々にリズムが乱れ始めた。何とか落下は防いだものの、プログラム通りの正しい形での実施が出来ず点数を伸ばすことが出来なかった。

フープ5  33.750 (D 17.100 A 8.250  E 7.500)  5位
(出場選手)鈴木歩佳、竹中七海、稲木李菜子、生野風花、中村知花

今シーズンのWC、世界選手権大会において、日本の選手たち、また作品は海外の審判からも高い評価をいただいた。
新ルールであった今年はどの国も荒削りな部分が目立つことが予想されたため、日本チームは一つひとつの動きや身体難度にこだわり質を磨き続けた。各国を見渡した時、それが日本の良さとして評価をされたように思う。
日本はチーム結成から僅かな時間で戦える状態にするため、ハイリスクが伴うオリジナルの技を減らした作品にまとめてきたが、『美しい動きや身体難度』が通用するのも今年までである。ここから各国が作品の精度を増し、より正確に、そしてオリジナリティをより濃くしてくるであろう。

来年の世界選手権大会においてパリオリンピックの出場枠を獲得するためにも、ここから日本の良さとして評価された部分を強みに、どの国にも負けないテーマある作品を創り上げていく必要がある。そして、試合での安定感を増していくためにも、強化体制や選手育成(選考)も見直し再構築していきたいと思う。

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