第66回全日本新体操大会レポート 女子②

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大会2日目:女子個人クラブ・リボン、女子団体ボール3+リボン2

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<女子レポート>

個人総合2日目。昨日のフープ・ボールの得点と、本日のクラブ・リボンの得点の4種目合計得点で個人総合順位が決定する。

個人総合優勝の座に輝いたのは山口留奈選手。3連覇を果たした。クラブの演技では徒手難度を正確に行ったが、滝状に投げたクラブの1本を落下。すぐに取戻しその後演技に影響することはなく、ラストの投げ技も見事成功。得点15.000。リボンの演技ではヴォーカル入りの音楽で女性らしい山口選手の新たな魅力を演じた。序盤リボンが体に引っ掛かる場面が見られたが大きく演技に影響はなく最後までうまくまとめた。得点15.600。全ての種目で15点台は山口選手のみである。
山口留奈

写真:山口留奈(イオン)

そして2位につけたのは今大会最年少の喜田純鈴選手である。最終演技者の喜田選手が終了するまで優勝を除いて総合順位の行方が分からなかった。
リボンの演技では、冒頭にステックを落下してしまったが、その後エネルギッシュに喜田選手の持ち味を十分に発揮した。回転系の徒手難度を行うと会場が盛り上がる。小柄ではあるが非常にのびやかな演技でフロア上を彼女の色に染めた。得点15.200。
クラブの演技ではリスキーなマステリーに果敢に挑戦。徒手難度も伸びやかでフォームが明確に見えた。ミスはあったが個性的な演技が印象的であった。得点14.150。

3位は河崎羽珠愛選手。リボンの演技はヴォーカル入りの音楽にマッチしたダンスステップコンビネーションで観客を魅了。伸びやかな身のこなしに加え、徒手難度が明確に見えた。得点14.000。3種目14点台をキープしてきたがクラブの演技では序盤のDERで落下ミス。得点13.450という結果であった。

4位三上選手は躊躇のないダイナミックな演技を披露、DERの受けのタイミングは絶妙であった。5位藤岡選手は明確な徒手難度に加え豊かな表現力で4種目を演じきった。6位成松選手は4種目共に巧みな手具操作が印象的であった。7位池ヶ谷選手は流れのある伸びやかな演技の中に今日の演技は力強さを感じた。8位大貫選手はリボンが体の一部のように感じる演技であったが得点に繋がらなかった。

個人総合を振り返って、4種目を通してミスなく演技する事は言うまでもないが、身体をもっと自由に大きく伸びやかに動かす事や、動きにスピードとアクセントを付けていくことが課題であると感じた。そして、音楽を体で感じた表現力に磨きをかけていって欲しい。

この全日本選手権大会は2014年にトルコ・イズミールで開催される世界選手権大会、韓国・インチョンで開催されるアジア競技会への予選となっている。個人総合上位6位、1995年~1998年生まれの選手(最大6名)、推薦選手(0~若干名)がコントロールシリーズコントロールシリーズを経て、ユースチャンピオンシップと同時開催の最終決定競技会で代表選手を決定する。
世界選手権代表には特別強化選手の皆川夏穂、早川さくらの2名が決定している。
世界選手権の残りの切符とアジア競技会の切符を誰が獲得するのか楽しみである。
しかしながら、国際大会で上位進出のためにはコンスタントに16点、17点を出さなければ勝負できない。全日本選手権大会での最高得点は15.600。来年の国際大会を迎えるに当たりあらゆる面でのゆるぎない戦略が必要である。

【団体総合 ボール3+リボン2】
東京女子体育大学が団体総合を制した。冒頭のコラボレーションリスクを成功させ安定感のある演技を披露。ボールの受けは片手取りを心掛けている様子が伝わってきた。交換何度もほぼ移動なく行い演技をまとめた。得点16.150。
そして、国士舘大学と日本女子体育大学が同点2位つけた。
日本女子体育は序盤のコラボレーションリスクで大きく移動したが演技に大きな影響はなく、5人の息が合った演技で最後までまとめた。得点15.550。
国士舘大学は終盤のコラボレーションリスクで落下があり15.200。
個人競技では四肢の美しさが各選手に徹底されてきたことが感じられたが、団体競技では更なる徹底が必要であること、それと共に身体を自由に大きく動かした身体表現に磨きをかけていくことが課題であると2日間の演技を通して感じた。

個人は各種目上位8名、団体は各種目8チームが明日の種目別決勝に進出する。大会最終日、どのような演技が繰り広げられるのか楽しみである。

報告者:藤野朱美