新体操W杯ウズベキスタン大会レポート

報告者:

5月22日、新体操W杯ウズベキスタン大会(タシケント)が開幕した。
初日に行われたのは、個人総合前半(フープ、ボール)と、団体総合前半(クラブ10)。

<個人総合前半>
Aグループに登場した皆川夏穂は、1種目めのフープでは若干硬さがあり、操作やキャッチが不正確な場面がいくつかあった。またDERのキャッチが床にフープがついてからキャッチしたため、落下と見られ、16.300と、いまひとつ点数が伸びなかった。
ボールは出だしから落ち着いて演技し、ローテーションの終末も非常に良かったが、ラストのDERのキャッチで落下。手具なしでポーズをすることになった。
視野外、手以外でのキャッチで安定感を欠く場所ではあったが、そこまで良い出来できていただけに、残念な結果となった。15.900

早川さくらは、最初の種目ボールでは、出だしのMで操作にてまどったものの、そこからは安定した演技を見せて、全体の8位タイとなり、今季初の種目別ファイナル出場権を得た。16.700
しかしフープでは出だしの足まわしで、足からフープを外してしまい、フープを取りに行くことになった。その後は落ち着いて演技したが、演技が押し気味になり、タイムオーバー。15.750。
総合では早川が10位、皆川が12位(31人中)につけている。

どの選手も場外などのミスが多い中、初日にトップに立ったのはロシアのMamun。フープもボールも大きなミスはなく、難度のハリも出てきた。
特にボールではなめらかな動きの中にもキレがあり、ボールが身体に吸い付くようにころがっていく。見事なボールさばきで18.700の高得点を出した。

2位は同じくロシアのKudryavtseva。両種目とも、若干の操作ミスはあったが、ローテーションの軸も以前より安定してきており、回るということに関しても、強さが出てきたように思う。

3位にロシアのSoldatova.4位にイスラエルのRivkin、5位にベラルーシのStanioutaがつけている。Stanioutaのフープはエネルギーのある演技を見せたが、ボールは膝でボールをつく場面で落下。またラストの視野外キャッチでも落下し、手具なしで演技を終えた。

<団体総合前半>
今大会は参加チームが7チームと少ないが、強豪、中堅しかいないため、どのチームにもメダルの可能性、そして最下位の可能性もあるという厳しい戦いとなった。

日本(フェアリージャパンPOLA)は前半から中盤と非常に力強い演技を見せた。移動も少なく良い出来であったが、ラストの交換で投げが真上に上がり、大きく移動したがキャッチできずに、大きな減点となった。ミスは1回であったが、その1回が響いて15.750の6位。

1位で折り返したのはロシア。交換が不正確なキャッチとなり、連係でも落下したが、細かい投げを次々と行い、18.150。

2位はイタリア。キャッチする姿勢などに荒さはあるが、キャッチの移動は少なく、落下ミスもなかった。17.600。

3位はアゼルバイジャン。落下ミスはなく、軽快なステップを踏んで17.200。

4位はイスラエル。難度も見やすく、また落下ミスもなく17.000。

5位はベラルーシ。前半から中盤は大きなミスもなくこなしていたが、後半の交換で落下。それを拾って戻るのに手間取り、ラストの連係でクラブがボトボトと落ち、最後はあやふやに終わってしまった。15.950。

6位が日本で、7位が地元ウズベキスタン。ステップや連係時の落下が多く、15.400。

今回日本はミスが出たが、1回のミスが命取りになることを再確認するためには必要なことでもある。課題をしっかりと刻んで、次に向かってほしい。

明日は、個人総合後半と、団体総合後半が行われる。

レポート 山﨑浩子

レポート2へ

レポート3へ